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- 2019年03月07日
- 議会(質問・討論)
- 2019年2月議会 米田稔県議の一問一答質問(2019.03.06)
【質問項目】
・中国帰国者の介護保障など
・住宅行政の改善
●米田県議 日本共産党の米田稔です。通告に従いまして順次質問をさせて頂きます。
【中国帰国者の介護保障など】
●米田県議 まず中国帰国者の、介護保障などについてお伺いをいたします。
去年9月23日付け地元高知新聞は、2ページにわたって「県内元残留孤児 高齢化深刻」「政府帰国援護開始45年 平均76歳超 介護課題に」また「習慣、言葉の壁 老後も」「元残留孤児 施設なじめず」との見出しで報道をしています。
そして、元孤児たちは、日本式の既存の介護サービスを受ける想定で処遇をされている。しかし現実は、言葉や食習慣などが壁となり、日本の施設やサービスになじめず、引きこもりや家族の負担を招くケースがある……敗戦と異国での生活を生き延びて帰り着いた故郷で、老いた元孤児たちの落胆とため息の声が漏れる、と指摘をしています。
◇去年9月議会で坂本茂雄議員も質問しています。今回の報道にみられる、中国帰国者 の介護保障の実態などについてどう受け止めて対応しているのか、地域福祉部長にお 伺いします。
■地域福祉部長 介護を必要とする帰国者の方々にとりまして、言葉の問題や生活習慣の違いなどから介護サービスの利用に不安や戸惑いを感じられることもあると考えています。また、介護の事業所においては、中国語への対応が十分にできないため、日本語でのコミュニケーションが難しい帰国者の方に対するきめ細かいサービスの提供が難しい場合があるとお声もお伺いをしております。こうした厳しい状況にあることを受け止めまして、県としましては、介護事業所等で中国語による語りかけを行います「語りかけボランティア」の確保に向け高知県ボランティアNPOセンターのホームページへの掲載や国際交流協会、日中友好協会の関係者への施設などへも依頼を行いますとともに、介護関係視覚の取得助成について就労生活指導員などの関係者にあらためて、周知をしたところでございます。
●米田県議 高知市・潮江地区にある、デイサービスせいきょう・やまももでは、利用者定員40人の内5人の中国帰国者の方が利用をされています。
毎朝朝礼で、スタッフみんなでよく使う中国語の動詞や形容詞の単語などを練習、帰国者の来所日はキムチや中華風の食事提供を工夫、デイサービス紹介チラシも中国語、韓国語も作成、などの努力を続けています。施設管理者の方は、長い間つらい思いをしてきた人が我慢して介護サービスを受けられない、ぽつんと一人で置かれることはできない、どんな人にも平等、公平でなければならない、同時に、苦とは思わないが手間も費用も掛かる、と率直に指摘をします。
そしてどこの事業所もサービスを提供できるようになるためには、事業所の善意や犠牲ではなく、人員不足の中、手間暇かかるが報酬は同じ、という実状を改善することが必要では、と話をしています。
◇必要な人が介護を受けることができるように、なじめずやめることが無いように、支 援・相談員や自立支援通訳を増員をすべきではないかと思いますが、部長に伺います。
■地域福祉部長 現在国の支援給付を受けます中国帰国者等の生活相談に対応する支援相談員を県に1名、高知市に2名を配置しております。中国帰国者等からの就労、健康等の相談や中国帰国者等が公共機関等のサービスを利用する際の通訳などに行う自立支援通訳を県において3名を処遇をしているところでございます。まずは、この支援が必要な方を、こうした通訳などの支援サービスにきちんとつなげていきたい。このように考えております。今後高齢化に伴うニーズが高まり、現行体制で十分な支援が難しいという場合には、増員に向け必要に応じて国への要請も行ってまいりたいと考えています。
●米田県議 ありがとうございます。ただもう現状でも、不足しているというふうにその施設の方は言われています。大変、従業員の方がご苦労されて、片言でも覚えてますけど、やはりそういう通訳の方が一緒に来てくれる、あるいは巡回をしてくれるというだけでも利用者の方々の思いが全く違いますので、もっと深く検討して頂きたい。急いで体制を充実していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
◇帰国者受け入れに当たっての、介護事業所の必要な経費への支援など、一定の支援を県として行うべきとも思いますが、部長にお聞きします。
■地域福祉部長 介護事業者の報酬自体は、国で定めています中、帰国者の方々が安心して、介護サービスを受けられる環境整備におきまして、これまでの取り組みに加え、国際交流協会に登録されている60名の中国語通訳のボランティアの方に個別にご協力を依頼するなど、ひきつづき「語りかけボランティア」の育成支援や関係機関と連携をいたしました2世から4世の方々への介護関連資格取得の支援に取り組んでまいりたいと考えております。戦後の混乱の中、残留孤児となりやむなく中国にとどまった中国帰国者の方々は長期の残留により言葉、生活習慣、就労などの面で、様々な困難に直面をしてきております。こういうことも思いますとしっかりと公的な支援をしていくことが必要であるというふうに考えており、そのために何ができるかをひきつづき検討してまいりたいとそのように考えております。
●米田県議 ありがとうございます。
◇今部長がいわれたように、さらに何ができるかということをしっかりと把握するためにも、意見交換会を開催するなど、高知県の帰国者70人とその家族の方々の、暮らしの実態とニーズをぜひ把握していただきたいし、その点について知事にお伺いしたいと思います。
■知事 これまでも、中国帰国者の団体の皆様から、随時いろいろとお話をお伺いをしてきて、そういう中で帰国者の方々の交流の場の必要性などについてもお伺いをしてまいりました。そういうことで、この度、交流の場の確保について、関係者の皆様にもご尽力たまわりながら検討を進めてきた結果、来年度早々には開設ができるということを予定していると、そういう段階にもなってきたわけであります。先程部長からも答弁をさせていただきましたように、今後何ができるか検討していくにあたっては、ご意見も聞いて、検討して頂けなければならないと思います。こういう交流の場に例えば、高医師の職員さんも行かれる、そういう中において色々お話も聞いていくことになりますでしょう、その他適宜必要に応じ、色々とご意見をうかがう場も設けさせていただくようにさせていただければとそのように思います。
●米田県議 ありがとうございます。中国帰国者の支援をするに関する有識者会議をされていますよね、随分以前になりますけど、その報告なんかもみると中国残留邦人の方が、6000人おいで、家族も含めると2万人の方が帰国されているわけで、その人たちの意見交換会の概要を見ますと本当に深刻な皆さんの思いが、語られていますので、ぜひ知事が言われたように交流の場を、交流館も使ってそういうことも含めて、ぜひ生の声を聞きながらできる支援を強化して頂きたいということを重ねて要請をしておきたいと思います。
【住宅行政の改善】
●米田県議 次に、住宅行政について土木部長に伺います。
国土交通省住宅局長は去年3月30日付で「『公営住宅管理標準条例(案)について』の改正について」を都道府県などに送付をしています。民法の一部改正による債権関係規定の見直し、単身高齢者の増加など公営住宅を取り巻く状況の変化、これまでの制度改正の内容を反映すること、が改正の理由としています。
◇まず県条例改正について、スケジュールも含めた現在の検討状況をお伺いします。
■土木部長 民法改正に伴いまして、県営住宅への入居の際の連帯保証人に関する事項など条例の改正が必要となっており、現在見直し作業を行っているところでございます。民法改正のうち、連帯保証人に係る規定の施行日は来年4月1日であることから、来年度中に条例の改正を行う予定でございます。
●米田県議 今回の主な改正の第1は、今もお話がありましたが、入居手続きでの保証人の義務づけを行わないこと、条例での規定を削除すること、であります。債権関係の見直しと、国交省の説明では、住宅に困窮する低額所得者への住宅提供という公営住宅の目的を踏まえると、保証人を確保できないために入居できないといった事態が生じないようにしていくことが必要としています。重要な改善、前進だと思います。
一方、「緊急連絡先」を求めることや、様々な問題が指摘されている保証会社の活用を推奨する動きもありますが、今回の見直しの趣旨を損なう恐れがあり不要だと考えます。
◇自治体条例では、「保証人規定の削除」を明確にすることが、今回の改正の趣旨に添うものであると考えるものですが、土木部長に伺います。
■土木部長 保証人に関する規定を削除することのメリット、デメリットを充分検討したうえで、方向性を判断していきたいというふうに考えております。
●米田県議 十分検討しないといけませんが、趣旨に沿った形で明確な規定を、県民の立場、入居者の立場、そして、住まいは人権という思想を貫いて、そのことを改定をしてもらいたいというふうに思います。
主な改正の第2は、「家賃の減免又は徴収猶予の説明中に民生部局との十分な連携を追記」したことです。
標準条例(案)では、収入が著しく低額であるとき、病気にかかったときなど、「このような場合、民生部局とも連携し、収入等の状況や事情を十分に把握した上で家賃減免等の適切な対応を行うことが必要である」と追記しています。
4年前2015年2月議会、前年の9月県営家賃を滞納した母子家庭の母親が住宅明け渡しの執行日に、無理心中を図って長女に手をかけた千葉県の痛ましい事件を紹介し、家賃減免制度の充実・徹底、福祉行政との連携強化を提起しました。17年9月議会でも、県の取り組みと、市町村への支援強化を求めた所です。
◇千葉県の事例を教訓として、県は民生部局との連携をどう進めているのか、土木部長 に伺います。
■土木部長 入居者が家賃を滞納した際には、住宅供給強者の職員による戸別訪問などを実施しているところです。その際には、入居者の収入や生活の状況を聞き取ったうえで、生活に困窮していると判断すれば、家賃減免制度の利用や生活困窮者に対する自立相談支援窓口、また福祉事務所への相談をすすめているところです。
また、生活保護を受けることとなった場合には、入居者の家賃負担がなくなる手続きを福祉事務所と連携して行っております。
●米田県議 関連して、家賃減免制度について伺います。
17年9月議会では、減免世帯数が15年は803世帯、減免の割合が約20%。17年は1153世帯、入居世帯総数3889の約30%、と答弁をされています。大変努力もされていると思います。同時に、非課税など減免制度利用可能な方が推定1700世帯でしたが、そのうちの約550世帯、30%余りの方が利用されていませんでした。
◇現在の県営住宅家賃減免状況について伺います。
■土木部長 今年二月末時点の入居世帯数は3793世帯でありまして、その約3割1179世帯が家賃の減免制度を利用しております。
減免制度を利用できるにもかかわらず、申請していない世帯もあることから全世帯にたいしまして、毎年、収入申告の案内時と家賃決定通知時、この2回にわたりまして、家賃減免制度を説明したチラシを同封いたしまして、制度の周知につとめているところでございます。またやむを得ず滞納することになった方には個別訪問時に家賃減免制度の説明を行っているところです。
●米田県議 ありがとうございます。ただ、今の答弁は17年度とほとんど変わってませんよね、状況がね。それ以前からはだいぶ改善されたわけですけれど。
◇なぜ、なかなか利用されないのか、またどういう手立てをすれば皆さんが所得にふさわしく減免を利用できる利用するというふうになるとお考えなのか、お伺いしたいですが。
■土木部長 はい。減免制度を利用できるにもかかわらず申請しておられない方が、約3割引き続きおられますので、その方には丁寧に説明をして、制度の周知に努めていくことが利用促進につながるものというふうに考えてございます。
●米田県議 年2回、文書を同封してくれていますので、それは今までと同じ対応なんですよね。今、部長が言われたように、その方にといわれますけど、その方に直接、お話することは多分ないと思うんですが、そういうやっぱり情勢というか、雰囲気をつくりながら、本当に、皆さんが受けられる対象ですよ、ぜひ受けてくださいよということがわかるような対応を取らないと、当然受けたくないという人もおりますけど、必要な方がまだ受けられていないということが現に残っていますので、さらなる知恵と力を尽くしていただきたいというふうに思います。
それで、国土交通省の資料によれば、全国の都道府県と市町村の公営住宅について、管理戸数、家賃滞納世帯数、家賃減免世帯数が示されています。
高知県は、16年度管理戸数12、194戸、減免世帯数2、421戸、減免割合19,8%、約20%となっています。県営住宅のみの減免割合は約30%ですから、市町村の取り組みの強化が求められているというふうに思います。
◇県下の、市町村の家賃減免制度の利用状況について伺います。
■土木部長 県下の市町村の住宅の家賃減免制度を利用している世帯の割合は、平成28年度末の時点で、管理戸数全体に対しまして13.6%と把握しているところでございます。
●米田議員 ◇もう少しあるかと思ったんですけれど、県の約30%の割合からいけば非常に低いし、さらに努力をされるということです。市町村への色々な技術的な支援も含めて、住民の方に、市町村民の方にもっとやっぱり受けられるような、そういう関係を創っていく必要があると思うんですが県として市町村にどんな援助、支援ができるのか、してきたのか、お願いします。
■土木部長 県としましては、県の取り組みと市町村に情報提供を行ってきているところでございます。
●米田県議 結果として、13.6%ですから極めて低いし住民の皆さんが市町村営住宅のそういう制度が十分周知されているのか、あるいは、住民税非課税の方が受けられるというそういうそれぞれの市町村・自治体の減免制度が充実されたものになっているのかどうか。そこは、本当に親身になって市町村のそれぞれの自治体のことですけれど、市町村民の住民の皆さんは県民ですから、そこらへんは、きっちりと協力連携をして住民の皆さんの役に立つ公営住宅ということで、ぜひ努力をしていただきたいというふうに思います。
それで、国交省の(資料を)見ますと管理戸数に対する家賃減免世帯数割合が一番高いのが、愛知県で43%、100人に43人の方が減免制度を受けられているんですね、今の市町村からいけば13.6%ですから、三倍を超える開きがありますよね。鳥取県でも39%、東京都も32%、岡山県は31%などとなっています。
◇こうした県の取り組みにしっかり学んで、県も市町村も家賃減免制度の充実を図るべきだというふうに考えますが、土木部長にお聞きします。
■土木部長 家賃減免制度の利用率の高い県につきまして、その背景ですとか、取り組み状況を情報収集してまいりたいと思います。
●米田県議 まず情報収集せんといきませんけど、今回、全市町村・県もふくめて住宅設置管理条例の見直し・改正をしないといけませんから、これも機会にしてぜひ状況だけではなく、本当に魂が、住民の皆さん、住居は生活の土台ですからね。本当に役立つ公営住宅になるように一致協力をしてぜひ、改善させていただきたいというふうに思います。
◇次に、敷金について伺いますが、岡山市は、昨年末に岡山市営住宅条例を改正しています。2017年の民法一部改正、改正公営住宅管理標準条例案を踏まえて、連帯保証人とともに、敷金の規定を削除、廃止し、徴収しないことを決めました。これらを取り入れた県条例の改正を検討すべきと考えますが、土木部長伺います。
■土木部長 2017年の民法の一部改正、また改正されました公営住宅管理標準条例案では、敷金の取り扱いを大きく変える改正は行われていないと認識しております。
一方、岡山市では、市営住宅条例を改正し敷金規定を削除したと聞いておりますので、まずは、岡山市が条例を改正した背景や改正前後の状況の変化について把握してまいりたいと思います。
●たしかに、そうなんですが、国民的、世論的にですよ敷金のあり方が裁判にもなったり、最高裁で判例が起きたりしているわけですから、そこを重視をしてやる必要があるし、元々負担が重たい、2009年から入居収入基準が引き下げられて25万9千円の入居基準が15万8000円になっていますから、今の公営住宅はますます低所得の人しか入れないという公営住宅になっているわけですよね。その人たちから、3ヶ月の家賃分を敷金として納めてもらうわけですから、県民の皆さん入居される方にとって、とっても重たい状況になっています。
これがひとつあると思うんですね。
そのふたつ目には、民法改正は賃借人の原状回復義務規定が改正をされまして、これで最高裁で訴えられて敷金を取ることは無効だというような裁判判例が降りたわけなんですよ。
ですから、高知県の県条例をどうするかにあたってもこのことをやはり真摯に受け止めないといかんというふうに思うんですね。最高裁の例なんかみると、入居者が住宅を通常の用法に従って使用していれば、原状回復義務は生じない、そういう市民的な、裁判の事例も広まる中で、岡山は英断をしたわけですね。
次に、住宅修繕費用の負担区分について伺います。この点たしかに、標準条例案の改正にはないんですけれど、今公営住宅を巡ってそこまで来てるということですから、もっと前向きに検討していただきたいなという ふうに思っています。
◇それで、次に、ぜひ廃止に踏み出すそういう時だというふうに思うんですが、そういうことも含めて検討されますか。部長にお伺いします。
■土木部長 まず岡山市の条例改正がじっさいどういう背景が、また改正した前後でどういう状況が変わってくるかという状況も踏まえまして、検討してまいりたいというふうに考えております。
●米田県議 あとで言うつもりでしたけれど、来年の4月にはできておかないといけないわけですね。そのことからいったら、私は、県の取り組みは遅い、もっと意欲的に、前向きな改正をしないとスケジュール的な事前の話を聞いた時も、私はこれで良いのかなと、もっと公営住宅の役割について積極的にとらえてそれを改善していくような取り組みでの改正検討を私はしていただきたいということを、再度要請をしておきたいと思います。
それで、住宅の修繕費用の負担区分についてですが、昨年末にUR都市機構が、居住者負担で修繕する項目の見直しを発表、その結果現行81項目の約8割をUR都市機構の負担としました。入居者のみなさんの声と運動、国民世論による大きな前進だと思います。
◇これらを参考にして、県営住宅においても見直しが求められるというふうに思いますが、見直しに当たっての基本的な方針、進め方について部長に伺います。
■土木部長 県営住宅の修繕につきましては、基本的に畳の表替え、障子やふすまの張替え、破損したガラスの取り換え等軽微な修繕ですとか、付帯施設の構造上重要でない部分の修繕を除きまして、県の負担としているところでございます。
今回のUR都市機構が行った修繕項目の見直しの詳細については、まだ把握しておりませんが、UR都市機構が実施することとなった項目には、畳床の取り換え、ふすまや障子、また床板の修繕といった従来から県が行っているものも含まれていると聞いているところです。このUR都市機構の見直し項目について精査するとともに、他県の状況なども注視していきたいと考えております。
●米田県議 ありがとうございます。
2017年に改正された民法では、自然な劣化の修繕費は貸主の負担と明文化されました。これを受けて国土交通省は「賃貸住宅標準契約書」を改訂しています。
◇こうした変更、改善にもとづいて、障子紙やふすま紙の張替え、畳の表替えなどは、当然貸主負担に変更すべきと考えますが、土木部長の見解を伺います。
■土木部長 国は公営住宅を対象としました公営住宅管理標準条例案につきましてその改正を検討していると聞いております。今後その改正結果も踏まえまして、判断していきたいと考えております。
●米田県議 この賃貸住宅標準契約書、これは何度かにわたって出されていますけれど、当初別表4で入居者負担、賃貸人負担の別表がありますが、畳表の取り換え、裏返し、障子紙の張替え、ふすま紙の張替え、LED証明の取り換えこれは全部入居者負担から賃貸人負担に変更した、国土交通省の賃貸住宅標準契約書となって、これがいま最終の国交省の姿勢なんですよ。
本来、ふすまなどいろいろの換えることは、本来家主が負担すべきものなんですよ。自然に劣化したものですからね。故意などの場合ではないですから、そういうことからした時に、入居するときに家主の方が、地位的に上になりますから、合意契約ということになっておりますが、それによってこれをいつまでも、最初から条例でうたい契約とみなして、入居者の人に負担を求める、そうではなくて、本来の立場に戻しなさいというのが流れになってきているわけですね。
◇ぜひこのことも深く検討していただきたいといふうに思いますが、部長に伺います。
■土木部長 昨年、国が改定されました賃貸住宅標準契約書、これは民間住宅を対象としたものというふうにお聞きしております。先程申し上げましたが、国が公営住宅を対象としました公営住宅管理標準条例案につきまして現在、その改正を検討しているという状況でございますので、その改正結果もふまえまして判断させていただきたいと考えております。
●米田県議 その中に、同じところに、例えば家具の設置による床、カーペットのへこみ・設置跡、これも家主負担なんですよ。畳の変色フローリングの色落ち、これも経年劣化ということで、家主持ちなんですよ。いまそういう所にきていますから、やっぱりきっちりとそこを見て、県民の立場から、この条例改正をぜひ進めていただきたいというふうに思います。
最後に知事にお聞きしたいんですけれど、今聞かれた状況で、私はもっと専門家も含めて、22年ぶりの条例改正なんですよ、そのことからいったら本当に、何々を見てという、岡山市の取り組みからみたら非常に積極的ではないという受け止め方をせざるを得ないです。◇もっと県民のために、住まいは人権という立場から検討していただきたいというふうに思うんですが、知事の受け止めをお聞きしたいと思います。
■県知事 良く情報収集をしてスピード感を持って対応したいと思います。
●米田県議 はい。住宅は今、県が4000、全県入れると12000の公営住宅があります。ホームレスという社会問題がありましたように、家が本当に生活の土台ですから、それを県や市町村がひとつの役割を担っているわけですから、その思いを持ってぜひ県条例の改正を含めて市町村と協力しながら進めていただきたいということを再度要請をして、私の全ての質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。