議会報告

【質問項目】
1. 民泊問題について
2. 高知龍馬マラソンへの車いす参加について
3. 県営住宅家賃の減免制度等について

■米田県議 おはようございます。日本共産党の米田稔でございます。通告にしたがい順次質問に入らさせていただきます。

【民泊問題について】                        
 まず民泊問題、民泊新法・住宅宿泊事業法について、健康政策部長にお伺いいたします。
厚生労働省が昨年10~12月に、「民泊に関する全国調査」を行いました。調査件数1万五千件、うち「所在を特定できず」が7998件で52,9%、特定できたもののうち「営業許可を受けている」のは2505件・16,5%、残り4624件・30,6%が「無許可営業」でした。8割をこえて、無許可または所在さえわからない、大都市圏では営業許可はわずか「1,8%」という驚くべき実態です。
◆高知県内の調査結果について、健康政策部長に伺います。

■健康政策部長 厚生労働省が行った同調査によりますと民泊を実施している可能性がある施設は高知市を含む県内で48施設ありうち13施設は、場所が特定できませんでした。残りの35施設のうち、27施設は、旅館業法の許可を取得済み、その他8施設は、現在、県と高知市において、許可を取得するよう指導中です。

●米田県議 この「違法民泊」が深夜の騒音、ゴミ出しルール・マナー違反、マンションのオートロック機能が意味をなさないなど各地でトラブルが発生しています。知らない間にとなり近所が「民泊」になり町内会が成り立たなくなる、住民がそこに住めなくなる事態も起こっています。また東京での民泊を悪用した覚醒剤密輸事件など、違法物件が犯罪の温床となる事件が続いています。
◆県内でのトラブルや苦情、相談などの事例はありませんか、伺います。

■健康政策部長 平成27年度以降、県内5福祉保健所、高知市保健所によせられた、民泊に関する住民とのトラブルによる苦情相談としては、2件ありました。1件は、幡多地域でマンションの所有者が、宿泊者を受け入れていた事例で、もう1件は高知市内で見知らぬ外国人がマンション内をうろついていたという事例です。
 前者は、幡多福祉保健所が、現在、旅館業法をはじめとする関係法令の許可を取得するよう指導中です。後者は、高知市保健所が現地確認を行いましたが、実態把握はできなかったと聞いています。

●米田県議 はい、ありがとうございます。 今回の民泊新法・住宅宿泊事業法は、これら「違法民泊」を法律上認め、追認するものといわざるを得ません。
旅館業法の許可は必要なく、事業者は届出、家主不在型民泊の管理業者も、宿泊契約等の仲介業者も登録のみで宿泊業等を営むことが出来ます。その上管理者の常駐体制や対面による確認も必要でないなど徹底した規制緩和になっています。監視と取締の強化とともに、法の趣旨を踏まえた厳しい自治体条例制定が重要だと考えています。
◆国はこの間の審議を踏まえて、政省令で一定規制が必要だという認識を強めています。世界の流れも、「都心部への民泊の進出は抑制的」です。木造密集地域や住居専用地域への民泊は認めない、マンションについても管理組合のOKがない限り認めない、年間180日の営業日数制限など、県民、関係者等の意見を反映した条例を制定すべきと思いますが、ご見解を伺います。

■健康政策部長 住宅宿泊事業法では、条例による住宅宿泊事業の実施の制限として、騒音の発生、その他の事象による生活環境の悪化を防止するため、必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、区域を定めて、期間を制限することができる。と規定されており、制限できる場合は、一定限定的になると考えられますが、現時点では、このうち、合理的に必要と認められる限度の具体的な解釈がはっきりしていません。条例制定をどうするかについては、今後順次規定される政省令や、11月中に示される予定のガイドラインの内容を確認したうえで市町村などの意見も十分聞きながらその可否も含め検討していきたいと考えております。

●米田県議 ありがとうございます。慎重に検討して頂きたいんですが、平成29年今年の6月8日、参議院国土交通委員会が9項目の付帯決議を採択したのはご存知だと思います。この中には、家主不在型の民泊での指導の問題、また、違法民泊への取り締まり、指導など行う自治体の人員体制の財源措置等がうたわれています。そして、自治体の条例にかかわっては、第5項で、生活環境の維持保全や、地域の観光産業の育成促進の必要性など、これもうたって、それぞれの地域の実情などに応じた、制度運営が可能となるよう、政府は十分な配慮を行うことというふうにしています。
◆これを見た時に、やっぱり、付帯決議の順守と条例を制定する権限の尊重を国に求めるべきだというふうに私は思うんですが、その点はどうですか。

■健康政策部長 規制の部分については、当然法に明記されていますので、法の中の解釈について、例えば、地域の用途とかありますので、一種住専について、例えば、それをすべて規制区域にできないかというような、議論も行われているというようなことも承知をしております。ただ、それについては、国の説明会で、まだ文書が全然出ていませんので、明確にはなっていないんですが、あくまでもこの法律自体が生活環境の悪化を防止するため、それがあるときにという大前提というのが、法令の中に入っています。ですので、法令に基づく中で、どこまでできるかという議論とどうしてもなりますので、法そのものが、違うんじゃないかということになれば、法改正の話ですので、例えば県の立場としては、その法律の中で、どこまでできるかというものについて、明らかになった時に、必要であれば提言なり色んなことを国に対してお話をするとそういうことになろうかと思います。

●米田県議 基本的にはそうだと思うんですけれど、法律の、新しい新法の18条の条例制定のことだとおもうんですが、同時に、わざわざ、国会が全会一致で、付帯決議を上げているわけです。そこには、生活環境も含めて、観光産業の育成促進の必要性などということもあるわけですから、だからそういうことも勘案した上での条例制定にすべきだというふうに私は、思うんです。
◆それと条例制定権の地方自治の自治権の問題もあわせてありますから、そこらへんは十分、地域あるいは観光産業の育成、そういう立場も踏まえたうえで国に対して言うべきことはいってもらいたいと思うんですが、再度。

■健康政策部長 当然観光の振興面というのも重要な視点であるというふうに思っております。ですので、そのへんも法の中で、どういうことがあるのかということも確認したうえで、必要なお話はしていきたいというふうに思っております。

●米田県議 新法で、まだ政省令もできていない、バタバタして、国が来年6月からの施行にむけて、やっているわけですけど、そういう地域の実情について、十分意見も反映しながら、取り組んでいただきたいと思います。現に、去年の宿泊施設の稼働率なんですが、観光庁によると、全国で、稼働率、宿泊施設は、59%なんですよ、高いところでも、大阪が83%、東京78%です。高知県は、47%。こういう実情も踏まえた、それにふさわしい条例をぜひ制定して頂きたいというふうに思います。
 それで、もうひとつ条例のことなんですけれど、つくるかどうかも含めてという話だったかとおもいますが、条例制定をすべきだというふうに思いますし、旅館業法の施行条例というのは高知県も高知市もつくっているわけですから、それにかかわって必要だと思うんですがその条例制定にあたって、県民関係者の意見聴取、これも付帯決議で出されていますので、◆意見聴取をすることを含めて条例制定に向けての今後のスケジュールをお聞かせ願いたいですが、どんなふうに。

■健康政策部長 すいません。具体的な何月までにというスケジュールはまだ正直できておりません。国のガイドラインが出る、それから内容がわからなければ、関係者の皆さんのご意見を聞くにしてもそれが前提じゃないとできませんので、ただ、施行までにあまり時間もありませんし、ガイドラインが明らかになりましたら、関係者の皆さんのご意見も十分聞いて、やっていきたいというふうに考えています。

●米田県議 はい、ありがとうございます。国会で日本共産党の穀田議員が、全国旅館ホテル生活衛生同業組合の関係者が「たとえ1日であっても、お客の命と財産を預かるのが宿泊サービス。コストがかかっても消防法や建築基準法、衛生の規制や環境整備等の旅館業法を守って営業している」と語っていると紹介。そして「宿泊サービスは、観光客、旅館・ホテル、近隣住民の3者の安心・安全が守られて初めて成り立つ。安心・安全を保障する旅館業法の厳しい基準が守られなければならない」というふうに国会で指摘しました。それにしたいして、塩崎・当時の厚労大臣は、民泊新法に「旅館業法の基本哲学を実現していく」というふうに答えておられます。
「住んでよし、訪れてよし」を理念とする観光立国推進基本法には、「観光は将来にわたる豊かな国民生活の実現」という目的を定めています。インバウンド2020年4千万人、30年6千万人という目標と数字の偏重、そのための「民泊」容認・拡大によって理念や、目的を損ねてはならないと思います。
◆「民泊」への規制を強化し、推進基本法にもとづく観光の持続的発展こそ求められていると思います。国への提言含めて知事の見解を伺います。

■県知事 いわゆる民泊新法は、多様な宿泊ニーズに対応できるという意味において一定観光振興にも資するものであり、また、インバウンドの振興にも資するものであり、そして、また、特に高知なんかでは、中山間地域における観光振興などにおける活用ということが期待されるものだとそういうふうに、考えているところでありますけれども、やはり、留意しなければならないところは様々にあるんだろうとそのように思います。いわれました観光産業全体の振興という視点も大事だろうと思いますし、また、宿泊においでいただいた皆様において衛生面、安全面、さらには周辺住民の方々の暮らしをいかに守るかとそういうことも含めて対応していくということが大事だろうとそのように考えております。今後どう対応していくかということについては、先ほど来、お答えいたしておりますように、政省令だとか、ガイドラインだとか、そういうものが出来上がっていく中で、この方の運用がどうなっていくかということが明確化されてきますので、それに応じて、例えば、必要な対応、政策提言なり考えていきたいとそういうふうに考えているところです。

●米田県議 はい、ありがとうございます。観光とは中国の古典からひいたもので、他国を訪れてその国力や国民資質の優れたところ、国の光というんだそうですが、これをみれば、むやみに戦争をしないで、平和と安定に寄与することと、ある本に書かれています。そして、結局、市民・住民の生活を守り、よりよい観光地をつくるということが、観光の原点だというふうに思いますので、そのことも指摘して、新しい新法に基づく、行政、また、条例制定に向けて取り組んでいただきたいというふうに要望しておきたいと思います。

2,高知龍馬マラソンへの車いす参加について 
●米田県議 次に、高知龍馬マラソンに車いす参加が認められるよう願って、文化生活スポーツ部長に伺います。
Aさんは、交通事故に遭い障害者となり、車いす生活を送っています。そして障害者であっても、また障害があるなしに関係なく誰もがスポーツに親しみ、スポーツをする権利がある、との思いを強くし、この間大阪や沖縄のマラソン、またハワイのホノルルマラソンなどに生活用車いすで参加をしてきました。また地元の室戸貫歩も“完走”しています。
お会いした時Aさんは、車いすで走って目立ったり有名になりたいからなどではありません。障害者も車いすでみんなと一緒に走れる、頑張ったらやれることを見てほしい、家で引きこもっている人に見てほしい、そして自分一人でなく他の障害者の人にも続いてもらいたい、一緒にやりたいからです、と話をしていました。また、他にも国内外の車いすマラソンに参加する障害者がいます、と言っていました。
Aさんは、高知龍馬マラソンが始まった時からエントリーを続けていますが、参加できていません。昨年、障害者やボランティア、県民が集めた「車いすランナーA君も一緒に走ろう!高知龍馬マラソン」との嘆願書が約500人の署名を添えて提出をされました。その嘆願書には、「希望と力を与えてくれるA君のチャレンジに私たちは応援、参加を望みます。車いすランナーA君とともに走る自由と平等の高知龍馬マラソン2017~が実現することを私たちは願っています。再考していただけますようお願い申し上げます。」と訴えています。
◆しかしこの嘆願は現在届いていません。なぜ、これまで車いす参加が認められてこなかったのか、その理由とこれまでの対応について文化生活スポーツ部長に伺います。

■文化生活スポーツ部長 これまで、高知龍馬マラソンで、車いすの参加を認めてきていない理由として、一般ランナーとの接触の危険性を含め、コース上にある、電車の軌道や高勾配の浦戸大橋の走行について、安全面に大きな課題があること、また、車いすの参加者と一般ランナーとの接触をさけるためには、時間差によるスタートが多くの大会で採用されておりますが、その場合、交通規制の延長につながり、県民生活に与える影響がより大きくなることその他にも、障害者用トイレの設置や、リタイア時の収容・搬送、参加者の介助のための新たなボランティアの確保など、運営面での課題もあります。今回、嘆願を頂きました事案は、生活用の車いすをつかっての、フルマラソンへの参加についてでありましたが、車いすの参加については、以上のような課題がありますので、これまでのマラソンの実行委員会においても、対応策について、検討を行ってきているところでございます。
●米田県議 もうしわけないけど、聞きよったらできん理由をあげてくれゆうような気がするんですね。障害者のスポーツ参加の機会を拡充するという前向きな姿勢で問題を解決しようという意欲が見受けられず残念です。
◆他県やホノルルでも条件をつけながら工夫をして、健常者と一緒に走るようにしています。高知県では、実際に車いすの方や障害者スポーツに携わる方、ボランティアの方などと現地を体験した上で、参加できない理由や解決策について検討されたのですか。

■文化生活スポーツ部長 車いすの方や、障害者スポーツ関係者の方々といっしょに、現地の視察を行ってはいませんが、このたびの相談を受けて、ご本人から直接お話をお聞きしておりますし、県立障害者スポーツセンターとも、協議を行ってきております。
 また、車いすでの参加を認めている県外のマラソン大会事務局や全国各地のマラソン大会を運営している専門業者などにも聞き取りをおこなってきております。その結果、車いすで参加できるマラソンには、レース仕様の車いすによる競技大会と生活用車いすをつかってタイムを競わず楽しみながら走るファンランなどの大会が開催をされておりました。いずれの大会も、安全面からスタート時間をずらしたり、車いす専用レーンを設けるなど、一般ランナーとの接触の危険がないような配慮がなされておりました。先程、お答えしました課題や、こうした事例を踏まえて、どういう形が考えられるか、さらに検討を深めてまいります。

●米田県議 検討を引き続きしてくれているわけですけれど、何らか工夫なり解決すべきことははっきりしているわけですから、その解決をいわゆる高知県政のスピード感をもって、解決をして応えていくということが、僕は、非常に大事ですが、その姿勢が残念ながら見受けることができないんですが、いま高知県スポーツ振興県民会議を立ち上げて、県民参加で新たなスポーツ推進計画を検討されています。さんSUN高知9月号にも紹介されていますが、「障害者スポーツの充実」では「競技力の向上」と「スポーツ参加機会の拡充」とあって、障害のある方が身近な地域でスポーツに気軽に参加できる機会の提供、に取り組むと県みずからがそのことをうたっています。
◆この先頭に立って、責任を果たすことが、県の大事な役割であるし、何年も検討、検討といいながら、嘆願が実っていないこういうふうに思うんですが、その点どうですか。

■文化生活スポーツ部長 障害者スポーツの充実につきましては、高知県の新たなスポーツ振興にかかる振興計画の策定に向けた検討とともに現在取り組みの進捗管理もお願いしております。高知県スポーツ振興県民会議において全国的に活躍されている障害者スポーツ分野の専門家の方々にもアドバイザーとして加わっていただき、幅広い視点から、また専門的な見地からしっかり検討協議をすすめております。こうしたことを踏まえて、高知龍馬マラソンへの車いすでの参加についても、今後さらに、検討を重ねて高知龍馬マラソン実行委員会での協議を行ってまいります。

●米田県議 色々、努力、検討もされているというのがわかります。それで、たしかに部長がいわれたようにフルマラソンということで提案があって、要望もあったと思うんですけれど、◆ハーフマラソン、あるいは10キロ、5キロについても実施を検討したらというふうに思うんですが、その点は如何ですか。

■文化生活スポーツ部長 先程も、お答えを申し上げましたが、そうしたことも含めて、検討をしてまいります。

●米田県議 それではですね、そのAさんは浦戸大橋ですよね一つの大きな障害というふうに考えておられると思うんですけれど、そこも自ら車いすで、手助けすることなく、できますというふうにいっているんですが、◆当面来年の高知龍馬マラソンで、5キロ、あるいは10キロコースによる車いす参加の試走、試験的に実施してはどうかと、そこで問題点を明らかにしていくということを含めて、一歩踏みだすべきではないかと思うんですが、お伺いします。

■文化生活スポーツ部長 これまで申し上げてきました課題の早急な解決は困難だと考えておりますし、来年2月に開催します2018大会につきましては、運営体制が固まって準備がすすんでおります、また、すでに募集要領も定めて募集も開始しておりますので、車いすの参加については、市も含めて困難だと考えております。

●米田県議 早急な解決は困難と、どうも私たちは納得できないわけですが、何らかの工夫なり対策を今の技術力や、ボランティアの方々もみんな含めて、総力をあげてやれば、十分打開できる問題だというふうに思うんですが。それでですね、率直にいって、前向きでない姿勢のひとつのあらわれが、高知龍馬マラソン実行委員会には、障害者団体、障害者スポーツ関係者が参加していませんよね。◆私は、改善、充実すべきではないかというふうに思うんですが、これは、実行委員会の会長でもある知事にお伺いしたいと思います。

■県知事 高知県スポーツ県民会議とかこちらにも障害者スポーツ関係の皆様にも入って頂いたりだとか、させていただいているところです。また、龍馬マラソンについても、これまでも例えば、障害者スポーツ関係団体の皆様と随時ご相談をさせていただいてきておって、そういう中で、知的障害のある方とか、視覚障害のある方が、伴走者と一緒に参加をしていただいたとか、そういう実績もあるわけであります。今後も障害者の皆様方の参加拡大をはかっていく、そういう当然方向にあるんだろうと考えておりますから、実行委員会の中にも、振興県民会議にも入って頂いたように、こちらの実行委員会にも入っていただくということを検討したいと思います。

●米田県議 県民、関係者、県の努力、またマラソンコースの周辺の方々の協力によって、全国の方々から注目される愛されるスポーツ大会に高知龍馬マラソン、育ってきているというふうに思うんです。それで、障害者のスポーツ権を具体的に保障して、車いすランナーもエントリーできる大会となればますます県民、全国からも親しまれる大会になると思います。◆そういう点で、ぜひ、部長から、色々困難と、しかし努力をされているというお話を聞きましたが、車いす参加実現をめざす尾﨑知事の決意を最後に伺いたいと思います。

■県知事 私も各スタッフが検討している過程というのは知っておりますから、彼らもけして口先だけで検討検討といっているわけではなくて、一生懸命なんとか実現できないかと思って検討してきていると、そういう姿勢だとそういうふうに考えているところであります。ただ、安全性の問題とか、時間をどうするかとか、様々な課題があることは確かなのでありまして、そういうことを一つ一つクリアしていかなければなりません。事は本当に安全性に係わること、そういうことも非常に大きいことでありますから、一定やはり慎重な対応もまた求められることも確かだろうとそういうふうに考えています。障害者スポーツ関係団体のご協力、支援もいただきながら車いすでの参加について、検討していきたいとそういうふうに考えています。

●米田県議 がんばってやっていきますということなんですけれど、今、言っていたように、沖縄とか大阪とかいろんな経過はあっても車いす参加を現にしているわけで、安全にやられているんですよ。そこらへん、よく調査も、検討もしていただいて、一日も早く、普通の、当たり前のマラソンになるように、ぜひ頑張って頂きたいと強く要請しておきたいと思います。

3,県営住宅家賃の減免制度等について 
●米田県議 次に住宅行政について、お伺いいたします。県営住宅の家賃減免問題などについて、土木部長にお伺いします。
いまアベノミクスのもと、どの世代でも格差と貧困が拡大をしています。とくに賃貸住宅の居住者にとって、高い住居費の問題は切実です。都市再生機構・UR賃貸住宅でのアンケートでは、70歳以上の高齢の世帯主が50,2%と過半数です。そのなかで、収入が「年金だけ」という人が42,9%、家賃負担を重いと答える人は72,6%に及んでいます。13年度なんですが、全国の公営住宅入居者の収入は世帯月収10万4千円以下が78%、約8割を占めています。住生活基本計画の審議資料でも明らかとなっています。
また30歳未満の勤労単身世帯の1ヶ月当たりの平均消費支出に占める住居費の割合は、年々その割合が高くなって、男女とも約4分の1を占めています。
いま、あらゆる世代にわたってますます暮らしが厳しくなるなかで、低廉な家賃の住宅の保障、入居者に直接給付する家賃補助制度創設など「住まいは人権」、これを保障することが強く求められていると考えます。
こうした立場から、15年2月議会にも千葉県の痛ましい母子世帯無理心中事件を紹介し、県営住宅家賃減免制度の充実、徹底、福祉行政との連携強化を提起してきました。
当議会で土木部長は、入居世帯総数3964世帯でその約20%803世帯が家賃減免を受けていること、同時に減免要件の一つである市町村民税非課税世帯に約1700世帯が該当する、と答弁されました。そこで土木部長にお伺いします。
◆県は、制度の周知など努力されていますが、現在の入居世帯数と減免制度の利用状況、該当する非課税世帯数について、お伺いをします。

■土木部長 9月末時点の入居世帯数は、3889世帯でございます。その約3割の1153世帯が家賃の減免を受けている状況でございます。収入認定結果から推計いたしますと、減免要件のひとつであります非課税世帯に該当する世帯が、平成28年度申告分で約2000世帯と推計しております。

●米田県議 ありがとうございます。2年前から比べればね、前進というか、制度を活用されている方がおいでる、土木行政も努力されたというふうに思うんですが、今聞いたら、さらに、非課税書体が増えまして、2000世帯になっているんですよ。受けられている方、受けられるのに受けていない方が約半分まだおいでるという、厳然とした結果だというふうに思うんですが、◆そういう人たちにさらに、周知徹底を進めることが必要だと考えますが、今後の対応について、土木部長の見解を伺います。
■土木部長 生活保護受給世帯の家賃は、福祉事務所等から住宅扶助費として支給されるため、実質的に減免制度を利用可能な世帯数は、約1700世帯というふうに推計しておりまして、このうち、約7割の世帯がすでに減免を受けていると考えております。制度の周知につきましては、現状においても、この残り3割の世帯の方々に対しても、出来る限りの周知を行っていると考えておりますが、なお県のホームページから申請様式をダウンロードできるよう改善するなど、家賃の減免制度の利用しやすい環境をつくってまいりたいと考えております。

●米田県議 それと、細かいというか、事務的にもなりますが、6月に収入申告書の提出を求められていますが、そのときに、県は家賃減免制度のお知らせというのをしてくれています。しかし、その説明の中で、世帯全員の収入がないときは、減額を受けられるという文言があるわけで、世間一般では収入ゼロじゃないですよというこういう理解をするわけですよね。◆税法上の説明というふうに思うわけで、誤解を受けるおそれがありますので、これは改善をする必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、土木部長どうでしょうか。

■土木部長 ご指摘のございましたお知らせ文書に記載をされております、世帯全員の収入がないという表現でございます。これは制度上、所得証明書に記載されている市町村民税の課税計算の基礎となる前年の各種所得の収入金額がないという意味でございます。このためたとえ収入があったとしても、減免を受けられる可能性がございます。例えば、雇用保険の給付や親族からの生活費の仕送りなど、こういったものについては、家賃減免の算定上、収入には当たらないため、減免を受けられるケースがございます。このようなことが入居者の皆様に確実に伝わるように、お知らせ文書の表現をより分かりやすいものに工夫してまいりたいと考えます。

●米田県議 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。次に15年の2年前の部長答弁で、市町村に対しても、国の通知および事件に関する情報を送付されて、 その際通知の趣旨を踏まえた市町村営住宅の適切な対応を要請しましたということで、協力を求めていただいています。◆その後の市町村の取り組み状況と、今後の対応について、部長に伺います。

■土木部長 9月末時点で3市町村で県と同様の取り組みを行っており、また、20の市町村で、減免制度にかかる何らかの周知を実施しております。県では、この周知の取り組みを強化した結果、減免世帯数が2年半で約1.4倍に増加するなど、一定の成果が見られておりますので、市町村に、この県の取り組みの内容をお伝えし、引き続き減免制度の適切な運用を行うよう、促してまいりたいと考えます。

●米田県議 ありがとうございます。次に、県営住宅家賃のコンビニエンスストアでの支払いについてであります。非正規労働や不安定雇用の広がりの中で、金融機関開設時間内での支払いが困難であったり高齢者等にとって身近にあるコンビニがより便利であるなど、コンビニでの支払いを求める声が切実になっています。◆自動車税やほかの公租公課のように、コンビニ支払ができるような、改善を求めるものですが、土木部長のご所見を伺います。

■土木部長 県では家賃を確実にお支払いいただくという観点から、一度手続きをすれば、自動的に納付されます口座引落しを推奨しております。現在約8割の入居者の方々に口座引き落としをご利用いただいておるところでございます。引き続き、この口座引き落としの拡大に向けて、啓発を強化してまいりたいと思います。一方で、口座引き落としを利用されていない入居者の方々に対しましては、その理由や、コンビニでの支払いに対するニーズ等も把握しながら、家賃を納付しやすい環境づくりについて、検討してまいりたいと考えます。

●米田県議 ありがとうございます。入居者の皆さんの便宜をはかるために努力されていると思うんですが、このコンビニ支払については、執行部からお聞きしたんですが、全国で6県がコンビニ支払をされているということで、そういうところもぜひ調査検討もされて、よりよい利用者の皆さんの便宜をはかっていただいて家賃の徴収率も高まるということでぜひ頑張って頂きたいというふうに思います。
 以上で、すべての私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。