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- 2020年07月16日
- 中谷元氏、中西哲氏による「オスプレイ」県内受け入れ発言への抗議声明
日本共産党は、下記の通り、中谷元氏、中西哲氏による「オスプレイ」県内受け入れ発言に対して、抗議し撤回を求める声明を発表し、両氏の事務所へ送付をいたしました。
以下、本文。
2020年7月16日
宿毛市への「オスプレイ」受け入れ発言に断固抗議し撤回を求める声明
日本共産党高知県議会議員団
団長 塚地 佐智
中谷元・衆議院議員、中西哲・参議院議員両氏は7月14日、「(オスプレイの配備を)佐賀が拒否するなら、高知県の宿毛で受け入れてもいい」旨発言をし、河野太郎防衛大臣に陸上自衛隊配備のティルト・ローター機オスプレイを高知県内で受け入れるとの「直談判」をしたと報道された。
陸上自衛隊のオスプレイを巡っては、防衛省が佐賀空港への配備を進めようとしてきたが、地権者である佐賀県有明漁協を含め、地域住民が強く反対し、配備計画は難航。現在は、木更津駐屯地へ最大17機を受け入れる5年間の期限付き「暫定」配備が、市民の抗議にも関わらず強行される事態となっている。
そもそも、佐賀空港へのオスプレイ配備に地域住民が強く反対するのは、オスプレイが高い事故率を有し、安全面での強い懸念があるからに他ならない。
報道では、「直談判」の際に、受け入れ理由のひとつとして「迅速な災害対応」を挙げたとされているが、オスプレイは高温のエンジン排気熱、強力な下降気流が発生し、災害時の救助・救援に支障を来すことが知られている。2014年和歌山県の防災訓練では離陸地の芝生に火災が発生、2015年ネパールの救援活動では民家の屋根を吹き飛ばすという被害を引き起こしている。また、過去、高知県においては、日米共同防災訓練の際に、機体への着氷の懸念などを理由に、参加予定であったオスプレイが参加を見合わせるなど、悪天候時の運用にも全く適さないことが明らかとなっている。
さらには、今年に入り、県内でオスプレイを含む米軍機の低空飛行・夜間訓練が激増、騒音などによる県民の怒り・不安はもとより、消防防災ヘリ、ドクターヘリなどとのニアミスなど実際上の危険も増している中で、高知県民としてオスプレイ配備を受け入れるなどという状況にはない。今回のオスプレイ県内「受け入れ」発言は、こうした県民感情を全く無視した暴論であり、到底容認できるものではない。
オスプレイ配備は全くの不要不急であり、佐賀県で受け入れられないものは、高知県はもとより、日本国内のどこであっても受け入れられるものではないと厳しく指摘しなければならない。
よって、中谷元・衆議院議員、中西哲・参議院議員両氏による「オスプレイ」県内受け入れ発言に断固抗議し、撤回を強く求めるものである。