奮戦情報

  • 2010年11月24日
    TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加に断固反対し、本県の一次産業の振興策を政府に求める申し入れ

11月24日、日本共産党と緑心会・県議団はTPP交渉反対の先頭に立つよう県農業振興部長に申し入れをしました。

高知県知事 尾﨑正直様

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加に断固反対し、
本県の一次産業の振興策を政府に求める申入れ

               2010年11月24日
日本共産党と緑心会・県議団

政府は9日の閣議で、「包括的経済連携に関する基本方針」を決定し、原則すべての品目を自由化する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について、「関係国との協議を開始する」と明記しました。

TPPとは、原則100%関税撤廃の貿易自由化を目指す経済的な枠組みです。2006年にシンガポールなど4カ国で協定が発効し、米国やオーストラリアなど4カ国、さらに今年10月に入ってマレーシアが加わって現在9カ国で交渉が進んでいます。

これらの国の中には、農業規模が極めて大きく、我が国の農業と大きな格差がある米国や豪州といった国が含まれており、しかも交渉は複数国となります。

高知県は、一次産業が基幹産業であり、現在、産業振興計画のもとで関連産業の育成・強化を進めている途上です。適切な国境措置がなければ、9月定例県議会で、知事自ら「大きな津波がおそってくるようなもの」「絶対にあってはならない」と答弁されたように、その 影響は農業だけでなく、地域経済に大きな影響を及ぼし、ひいては地域社会を崩壊に追い込むことは必至です。

す でに食料はお金を出せばいくらでも輸入できる状況になく、食料自給率の向上をはかることは、安全保障上も極めて重要な課題です。またCOP10で示された 生態系、環境などを経済指標として反映した「生態系と生物多様性の経済学(TEEB)」とそれをうけた世界銀行の「緑」の国民経済計算など、一次産業の多 面的機能を評価する動きとも逆行するものです。

よって、TPPに参加しないよう断固とした決意で国に働きかけるよう強く要請します。また、県民世論の喚起と一次産業振興のために以下の点をあわせて要望します。

  1. TPP参加による一次産業、地域経済の影響額の試算、地域社会への影響などを明らかにし、関係団体とも連携し県民集会の開催など、県民世論の喚起と運動を積極的にすすめること。
  2. 政府のTPP参加の前提とする農業の競争力強化は内容も不明瞭で、発想自体が小規模な家族農業の多い本県の状況とはまったく相容れない。一次産業の多面的機能を評価し、価格保障制度の抜本的な充実をもとめて、政府への政策提言・要望を行うこと。
  3. 米価の暴落対策として、「棚上げ備蓄」を前倒し実施して緊急買い上げを行うよう政府に要請すること。